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ウィルキンソン (WILKINSON) は日本の炭酸水、炭酸飲料、低アルコール飲料のブランドである。1989年に現在のブランドに改めるまではウヰルキンソンと表記していた。 クリフォード・ウヰルキンソン・タンサン鉱泉株式会社がウィルキンソンブランドとバヤリースブランドの商品をかつては製造していたが、現在は炭酸水と炭酸飲料はアサヒ飲料、低アルコール飲料はアサヒビールが製造販売している。また、1989年の表記見直しの際、それまでジンジャーエールだった表記をジンジャエールに変更したが、瓶や缶の表記は変更したものの王冠の表記はジンジャーエールのままだった。現在は王冠の表記もジンジャエールとなっている。 2015年現在のキャッチコピーは「刺激、快感。」である。 == 歴史 == 1889年(明治22年)頃に、日本に定住していたイギリス人のクリフォード・ウィルキンソンが狩猟の途中に、兵庫県有馬郡塩瀬村生瀬(現在の兵庫県西宮市塩瀬町生瀬)で天然の炭酸鉱泉を発見した。ウィルキンソンがこの鉱泉水をロンドンに送り分析してもらったところ、医療用・食卓用として非常に優れたものであるとの結果を得た。当時の日本政府は外国人向けの良質な食卓用水を求めていたこともあり、ウィルキンソンはこの鉱泉水を瓶詰めにして販売することを企画した。温泉会社からラムネ部門を譲り受け、イギリスから必要な設備を取り寄せて、兵庫県武庫郡良元村小林の紅葉谷(現・兵庫県宝塚市紅葉谷)に工場を設けて、1890年(明治23年)からボトリング事業を開始した。当初のブランドは仁王印ウォーターであった。 1901年(明治34年)に王冠(クラウンコルク)を使用した瓶を発売。1904年(明治37年)にザ・クリフォード・ウヰルキンソン・タンサン・ミネラルウォーター・カンパニー(資本金50万円)を設立、ブランドもウヰルキンソン・タンサンと改めた。その後、1905年(明治38年)頃に生産工場を兵庫県有馬郡塩瀬村生瀬(現・兵庫県西宮市塩瀬町生瀬)に移転して、販路を日本国外27地域に拡大する。 大正時代には、ジンジャーエールの製造を開始。1930年代に(北米風の)ドライジンジャーエールを製品に加えた。戦時中工場は接収され、軍需工場となり炭酸水の製造は打ち切られたが、戦後に再開する。 1950年(昭和25年)、アメリカ合衆国のゼネラルフード・コーポレーションと提携し、バャリースの発売を開始する。 1951年(昭和26年)からはウヰルキンソン・タンサン鉱泉株式会社が製造を、朝日麦酒が販売を行う体制になる。その後、1983年(昭和58年)にアサヒビールが商標権を取得し、製造・販売ともアサヒビールとなる。 1989年(平成元年)、ブランド表記を現代仮名づかいベースに改めた。ウヰルキンソン→ウィルキンソン、ジンジャーエール→ジンジャエール、バャリース→バヤリースにそれぞれ変更される。 1990年(平成2年)にクリフォード・ウィルキンソン・タンサン鉱泉株式会社宝塚工場が閉鎖。ウィルキンソンブランドの飲料は、兵庫県明石市のアサヒ飲料工場で生産されるようになる。 1994年(平成6年)にクリフォード・ウィルキンソン・タンサン鉱泉株式会社宝塚工場が解体された。 元々、100年以上にわたる伝統と信頼のブランドとして各方面から評価を得ているが、ここ最近はハイボールブームが追い風となり、2007年(平成19年)12月から3年3ヶ月連続で前年を上回るペースで推移しており、2010年(平成22年)は291万ケースと3年前に比べて約1.8倍の販売量を記録している。 ラインナップについてはこれまで飲食店向けのリターナブル瓶(「タンサン」は店頭販売向けのワンウェイ瓶も設定)を中心に展開していたが、2011年(平成23年)5月に「タンサン」に500mlペットボトルを追加(関東・中部地区は同年4月に先行発売)。新サイズの発売に際し、ブランド開始以来初となるTVCMの放映も行った。さらに、同年6月には「ジンジャエール辛口」を、同年8月にはジンジャーの辛みが効いたカロリーゼロ設計のコーラ「ドライコーラ」(同社が発売していた「アサヒ 大人炭酸 グリーンコーラ」の事実上の後継商品)を順次発売。「タンサン」は同年11月に500mlペットボトル4本入りのマルチパックを設定した。このことが功を奏し、2011年は476万ケース(前年比約1.6倍)とさらに伸ばし、過去最高の販売量を記録した。 2012年(平成24年)3月には、「タンサン」の500mlペットボトル4本パックを本格発売するとともに、小容量サイズの250ml缶を追加。さらに、「ジンジャエール」には店頭販売向けに500mlペットボトルを新たに追加発売した。同年6月には既存の「タンサン」にレモンフレーバーを加えた「タンサン レモン」を発売した。これにより、2012年の販売実績は684万ケース(前年比約1.4倍)となり、主力商品である「タンサン」はインテージのMBI(清涼飲料の全国小売店パネル調査)によるスパークリングウォーター市場における2012年の累計販売金額でNo.1ブランドとなった。 2013年(平成25年)4月には、新シリーズとして「ウィルキンソン ミキシング」を立ち上げ、第一弾となる「ミキシング グレープフルーツ」を発売し、同年7月には第二弾となる「ミキシング オレンジ」を発売した。同年9月にはサークルKサンクス限定商品として「ウィルキンソン レモネード」を発売。基本的にコンビニ限定商品扱いであるものの、1988年(昭和63年)に同商品の販売が終了して以来、25年ぶりに復活することとなった。2013年の販売実績は主力製品の「タンサン」や「ミキシング」シリーズの好調もあって前年比143%の978万ケースに達し、インテージのMBIによるスパークリングウォーター市場における累計販売金額で前年に引き続き2年連続でNo.1ブランドとなった。 2014年(平成26年)2月には、「ウィルキンソン ミキシング」シリーズの第三弾となる「ミキシング アップル」を発売した。この年は「ウヰルキンソン・タンサン」の誕生から110年を迎える節目の年であることから、同年4月に、まず「ミキシング グレープフルーツ」が中身をブラッシュアップしてリニューアル。次いで、「タンサン」と「タンサン レモン」の500mlペットボトルをパッケージリニューアルし、パッケージ前面左上に110周年記念ロゴが配された(なお、当初は500mlペットボトル4本マルチパックも同時にリニューアルする予定だったが、パックのクラスター資材に印字されている商品コードに誤りが見つかり、修正する作業が生じたため、当初予定から4週間遅れて同年5月にリニューアル発売された)。同年7月には「ウィルキンソン ミキシング」シリーズの新作として、「ミキシング ブラッドオレンジ」を発売し、翌月には(イオン・マックスバリュなど)限定品となる「ミキシング レモンミント」を発売した。同年12月には、ジンジャーフレーバーの炭酸水「タンサン クリアジンジャ」をオンラインストアAmazon.co.jp限定で発売した。これらにより、2014年の販売実績は「ウィルキンソン」ブランドの発売以来初めての大台越えとなる1,092万函となり、インテージのSRIによる炭酸水市場(スパークリングウォーター含む)の累計販売金額においてNo.1ブランドとなった。 2015年(平成27年)4月には、「タンサン(ペットボトル・缶製品のみ)」と「タンサンレモン」をリニューアル。500mlペットボトルにはボトル肩部にダイヤカットの装飾を施した「ダイヤボトル」となり、「タンサンレモン」は中身もリニューアルを行った。さらに、「タンサン」は新サイズとして500mlペットボトル2本分のビッグボトルとなる1Lペットボトルを発売した。同年9月にはアサヒビールがウォッカをベースにしたブランド初の缶入り低アルコール飲料が発売され、「トニック」で割った赤のパッケージの「トニック+ウォッカ」と、「ジンジャエール」で割った緑のパッケージの「ジンジャエール+ウォッカ」の2種類を設定した。酒のため、パッケージ正面下に「これはお酒です。」、正面右上に「お酒」のアイコンがそれぞれ配されている〔"刺激、強め。" 本格トニック・ジンジャエールテイストのお酒「ウィルキンソンRTD」 9月29日(火)発売 - アサヒビール株式会社 2015年8月25日(2015年11月24日閲覧)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ウィルキンソン (飲料)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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